地震避難は火の元確認
都市直下型の地震では、地震の揺れそのものよりも、むしろ地震後に発生する火災によって甚大な被害が出るおそれがあります。
関東大震災では、死者の実に9割近くが火災によるものでした。
一人ひとりが「地震火災」を防ぐ努力をすることが、被害を抑えることにつながります。
■日ごろからできる対策
まずは、日ごろからできる対策についてご紹介します。
コンロや加熱機器の周りには、燃えやすいものを置かないように心がけましょう。
ストーブなどは、転倒すると自動的にスイッチが切れるタイプを選ぶと良いでしょう。
万一、出火してしまったときのための家庭用の消火器や、揺れを感知すると自動的に電気を止める「感震ブレーカー」を取り付けるのも効果的でしょう。
続いて、実際に大地震が発生して避難をする場合のポイントです。
■まずは火を消す
自宅で大地震に被災した場合、大きな揺れがおさまったら、あわてず落ち着いて火の元を確認しましょう。
その際、足元に割れたものが散乱していることもありますので、十分注意しましょう。
まずは、台所やストーブの火を消しましょう。
火が燃え移っている場合もありますが、落ち着いて消火してください。
火を消し終えたら、ガスの元栓を閉めましょう。
■ブレーカーをOFFに
次に、使用している機器類のスイッチを切り、電気のブレーカーを落としましょう。
実は、阪神淡路大震災の最も多かった出火原因は、「電気機器や配線に関係する火災」でした。
建物の倒壊や、家具・家電が転倒、散乱する状況の中では、電気が復旧したとき、電気ストーブや照明器具が可燃物と接触して火災が発生してしまいます。
また、揺れの影響で配線がショートして発火することもあります。これらを合わせて「通電火災」と言います。
ブレーカーを落としておくことで、不在中の自宅の「通電火災」を防ぐことができます。
避難の際には、ブレーカーを落とすことをお忘れなく。
防災川柳
避難前 火の用心を 忘れずに